電気自動車の補助金、愛知で本当に使えるのはいくらか|国は増額、県は対象外
電気自動車の補助金が増えた、という話は本当です。国の上限はEVで90万円から130万円に上がりました。ただし愛知県で家庭用の1台を買う場合、県の補助も、あま市・津島市・愛西市の上乗せも使えません。使えるのは国の分だけです。
この記事では、公的な資料で確認できた数字だけを並べます。当社は自動車販売店ではないので、車を売る立場では書きません。書くのは買ったあとに毎月効いてくる「自宅の電気」のほうです。
この記事でわかること
- 国の補助上限が、種別ごとにいくら変わったか
- 増えた種別と、据え置き・減額になった種別
- 愛知県の補助金が家庭の乗用EVに使えない理由
- 車より先に決めておきたい、自宅の電気のこと
国の上限は、EVで40万円上がった

電気自動車を買うときに使える国の制度が、クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)です。経済産業省の資料で、補助の上限額が見直されました。
EVは90万円から130万円へ。PHEVは60万円から85万円へ。上限額は「基本の補助額+加算額」で決まり、EVの場合は基本125万円に加算が最大5万円という内訳です。加算はメーカーの取り組みを評価して決まる部分なので、どの車でも自動的に上限いっぱいになるわけではありません。
適用されるのは令和8年1月1日以降に新車として新規登録を受ける車両です。契約日ではなく登録日で決まる点に注意してください。納車が年をまたぐかどうかで扱いが変わります。
全部が増えたわけではない
同じ資料には、増えていない種別も書かれています。軽EVは58万円のまま据え置き。水素で走るFCVは255万円から150万円へ下がりました。
ここは大事なところです。補助金は上がるとは限らず、下がる年もある。今回それが同じ表の中で起きています。「来年まで待てばもっと増えるかもしれない」という期待は、制度の実際の動き方とは合いません。
愛知県の補助金は、家庭の乗用EVには使えない

EVの補助金を調べると「愛知県も上乗せしている」と書いたページが見つかります。県には確かに先進環境対応自動車導入促進費補助金という制度があるのは事実です。
ただし対象を読むと、営業用(緑・黒ナンバー)の車両と、自家用ではバスやトラックなどの大型車に限られています。家庭で使う乗用のEVは、この制度の対象に入っていません。
運送業や配送で使う車の話と、家族で乗る1台の話が、ネット上で混ざってしまっている状態です。県のページを開いて対象車種の欄を見れば、すぐに確認できる内容です。
あま市・津島市・愛西市に、市の上乗せはない
市町村が独自に上乗せしている地域もあります。国の制度を運営する次世代自動車振興センターが、自治体の制度を一覧で公開しています。
この一覧を見ると、名古屋市には制度がある一方、あま市・津島市・愛西市には記載がありません。制度が新しくできることもあるので、購入前に一度お住まいの市の窓口へ確認するのが確実です。ただ、現時点で当てにして計画を立てるのは避けてください。
筆者のひとこと
補助金の記事を書くたびに思うのですが、県や市の制度は「ある・ない」より「誰が対象か」で読まないと危ないです。今回の県の制度も、名前だけ見れば家庭でも使えそうに読めます。対象車種の欄まで開いてはじめて、商用車の制度だと分かりました。
それでも「今」と言える理由
地元で使えるのは国の分だけ。それでもEVで最大130万円は小さくありません。40万円増えた状態が、いつまで続くかは決まっていません。
補助金は年度ごとに予算が組まれ、内容も見直されます。実際に今回、FCVは105万円下がりました。上がった年に動くか、下がってから動くか。選べるのは待つ側ではなく、制度を決める側です。
もうひとつ、登録日で判定される点も効いてきます。人気車種は納車まで時間がかかることがあり、契約から登録まで数か月あくと、狙った条件から外れる場合があります。急かすつもりはありませんが、動くなら納期を含めて逆算するのが実際的です。
買ったあとに効いてくるのは、自宅の電気

ここからが、住宅の側から見た話です。EVに替えるとガソリン代はなくなりますが、その分だけ電気を買うことになります。走る分の燃料代が、ガソリンスタンドから自宅の電気代へ移るだけ、という見方もできるでしょう。
構図が変わるのは、屋根に太陽光がある場合です。昼にあまった電気を車にためられるので、走る電気を自分の家で作れます。さらにV2Hという設備を入れると、車にためた電気を家へ戻せます。停電したときの電源にもなる設備です。
補助金で安くなるのは購入のときの1回だけです。毎月の電気代に効いてくるのは自宅側の設備のほうで、こちらにも別の補助制度があります。V2Hの費用と補助金はV2Hの費用と補助金の記事に、住宅まわりの省エネ補助は住宅省エネ補助金の記事にまとめています。
筆者のひとこと
EVのご相談で多いのは、車を決めたあとに「充電はどうすれば」と連絡が来るパターンです。分電盤から駐車場所が遠いと、配線の距離だけで金額が動きます。車種を絞る段階で駐車位置の写真を1枚撮っておくと、そのあとの話が早く進みます。
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当社は車を売りません
念のため書いておくと、リンクスホームは住宅の会社です。車の販売はしていません。扱うのは、その車を家でどう充電するかという側です。だからこの記事も「EVを買いましょう」ではなく、買うと決めた方が損をしないための情報として書いています。車種選びや納期は販売店へ、家の電気は当社へ、という分け方で読んでください。
よくある質問
Q1. 契約を先に済ませれば、増えた分の補助金がもらえますか?
判定は契約日ではなく、新車として新規登録を受けた日です。令和8年1月1日以降の登録が条件になります。納期が長い車種は、契約時に登録の見込み時期を確認してください。
Q2. 中古のEVでも補助金は使えますか?
CEV補助金は新車が対象です。中古車は対象外になります。
Q3. 軽のEVを考えています。今回の増額は関係ありますか?
軽EVの上限は58万円のままで、変わっていません。「EVの補助金が増えた」というニュースを見て軽EVを検討している場合、そこは分けて考える必要があります。
Q4. 充電のためにコンセントを増やす工事は、いくらぐらいですか?
分電盤からの距離、駐車位置、今の契約容量で変わります。既存の配線が使えるかどうかで金額が動くため、現地を見ないと正確な数字は出せません。写真と駐車場所の様子をお送りいただければ、目安をお伝えします。
Q5. 太陽光がなくてもV2Hは意味がありますか?
停電時に車から家へ電気を戻せる点は、太陽光がなくても効きます。ただし電気代の面では、昼に自分で作った電気を使えるかどうかで結果が変わります。順番としては太陽光から考えるほうが、費用対効果は読みやすくなるはずです。
この記事の要点
- 国の上限はEV130万円・PHEV85万円へ。軽EVは据え置き、FCVは減額
- 判定は契約日ではなく、令和8年1月1日以降の新規登録
- 愛知県の制度は商用車向け。あま市・津島市・愛西市に上乗せもない
- 毎月の差を作るのは車ではなく、自宅の太陽光とV2H
まとめ
「電気自動車は今がお得」という言葉は、半分あたっていて半分は雑です。あたっているのは、EVとPHEVの上限が実際に上がったこと。雑なのは、種別によっては据え置きや減額であること、そして地域によって上乗せの有無がまったく違うことを飛ばしている点です。
あま市・津島市・愛西市にお住まいなら、計算に入れるのは国の分だけ。そのうえで、買ったあとの電気をどうするかを先に決めておくと、あとから設備を足すより安く収まります。屋根を見るところからで構いません。
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